未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家

未来を変える80人　僕らが出会った社会起業家

ただの旅行日記じゃない。
これから社会を変えていくであろう、偉人たちを訪ねて回る未来への旅日記。
この本から見える未来の世界は、どんなに平和で、どんなに美しいことかと期待させてくれます。
公害や地球温暖化、ゴミの増加をを嘆くだけでなく、しっかりと行動を起こし、現実を変えていっている起業家を見ることで、自分も何かできることはないのかと突き動かされました。

それぞれの人のインタビューは数ページにまとめられているので、飽きずに読み進められる。
この本をきっかけにして、自分が興味を持てる人、分野を発見したらいいのではないだろうか。
自分の身を振り返り、仕事や人生について、いろいろ考えさせられる素晴らしい本だった。

基本的には、社会的問題を独立採算の事業形式で解決しようとする社会起業家の紹介録。
紹介される起業家なかには原発嫌いなど、政治的に偏った主張をする人もいる。
事業モデルの解説が不十分なところもたくさんある。

環境や貧困の中にこそ新しいビジネスチャンスを見出せる。
世界の国々も国家レベルの環境問題で数字を語るより、この本の企業家達のようにもっと小さな単位でひとつの家庭での目標数字を掲げてくれたほうがよっぽどいい。
クリエイティブな創造的な取り組みがこんなに行われているのにそこまで知れ渡っていない現実が現状の厳しさを物語っている。

せいぜい、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスぐらいである。
よくぞ、これだけ多くの人たちを調べ上げたと思うし、かつ実際に会って取材した行動力に驚かされた。
そして、世界では多くの人たちが「持続可能な社会」を作り上げるために努力しているのだと感じた。
環境問題について再認識させてくれる最適な本である。