鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」セブン-イレブン式脱常識の仕事術

鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」?セブン-イレブン式脱常識の仕事術

鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」?セブン-イレブン式脱常識の仕事術

鈴木流経営の秘訣は、ずばり『正しく考える』だと思う。
普段仕事をしていると、ついつい過去のデータや今までのやり方に流されてしまう事がある。
鈴木流では、単品管理に代表されるように常にデータを検証し、その検証結果から新しい事を検証する。
ビジネス書では『PDCAサイクル』と紹介され、難解な言葉が並ぶ事も鈴木流に掛かればいとも簡単に当たり前のように説明され、頭に入ってくるから不思議だ。


”仕事が忙しいので出来ません”これも「本当のようなウソ」のひとつなんでしょう。


「新しい課題を解決しようとするとき、最大の阻害要因は過去の成功体験である」、「前例のない新しいことを始めるときには人の話を聞いても仕方がない」、「セブンイレブンには中長期的な計画は存在しない」など、この本はたくさんの魅力的な文章で埋め尽くされている。
1年先も予測できない激動の世の中にあって、私の知っている二流メーカーは相変わらず10年先のビジョンから施策をブレイクダウンするという、ほとんど使い物にならないアメリカの理論を未だに活用している。
アメリカかぶれもいいところだ。


鈴木氏は常に常識にとらわれることなく、というよりもウソの常識に振り回されることなく、常に「仮説」を立て、「検証」し、実行に移しています。
既成概念にとらわれず、シンプルに”顧客の立場で”ものを考えるという考え方が、今のセブンイレブンの強さであり、常にシュミレーションをして、挑戦続けることが成功への道であることを改めて思い知らされます。
また、いわゆるハウツー本が記号の羅列にすぎないこと、常に物事はうたがってかかることは、ひとつのことにのめり込んで、客観的に自分の姿をとらえることができなくなり、挑戦もたんなる無謀に終わってしまうことも教えてくれます。


余談で、桜の木私には鈴木氏のいう過去の成功と古い桜の枝がまるで同じように思えてきました。
今までいっぱいの桜をさかせてきた枝を大事にしすぎると、ひいては桜全体が衰弱化し死を招くからです。
本書には成功し続けるための知恵が沢山詰まっていると思います。
なにせパートやアルバイト従業員が高いレベルで生きがいを感じながら仕事ができる環境を作り出しているのだから会社は強くなりますよね!!あなたの会社やチームでもすぐに活用できる生きた知恵が詰まった一冊だと思います。